mushinohonのブログ

注意欠陥を克服しようとしています。読んだ本や日々頭に巡ったことを残していきます。

「諦める力」を読んで

為末大さんの著作。
kindleで購入。

「諦める」ことは、ネガティブなイメージを伴うことが多いが、人生を前に進める上では、戦略として必要なことだとこの本を読んで感じた。

私自身、大学四年の頃は、「諦めずに最後までやり遂げる」を就活で自分の長所としてアピールしてきた。自分でも??だったが、それくらいしか長所と呼べるものがなかったので無理やりだったのだが、それでも、「諦めない」ことは価値があると思っていた。

でも今は違う。諦めないと前に進めない経験を何度もしたので、諦めることが必要な場合もあるとわかっている。自分の人生を自分でコントロールする上では必要なのだ。

為末さんは、そのことを丁寧に言葉にしている。

「夢は追い続ければ必ず叶う」

「諦めたらそこで試合終了」

周りの大人から、有名漫画から、聞いたことのある言葉だ。

諦めないことは美しい。

諦めないことは難しい。

だから、諦めないことは尊い。

そう刷り込まれてきたように思う。


でも、全てがそうではない。

そこには嘘もある。

ある夢に対し、可能性が少ないとわかっているのにやみくもに諦めないことは、夢を諦めない反面で、人生を諦めることになるんではないか。

あることを諦めるだけで、また別の視点では諦めない、ということが大事なんだとわかった。


諦めることも、逃げばかりではない、恥ずべきことばかりではない。諦めないことで自由になれない、がんじがらめになっている人に、「もっと楽になれ」と肩をたたくようなイメージである。


また、為末さんによる「諦めさせない」大人への苦言は心に留めておきたい。
可能性が低いのに、諦められない人が多いのは、諦めさせない(期待する)大人の見えないプレッシャーがある。

もちろん、諦めるには本人がそれらのプレッシャーをはねのければよい。しかし現実はそうも簡単ではない。

期待は、裏切ると、罪の意識となってのしかかる。

周りの大人が、過剰な期待をせずにいることで、どれだけ当人の負担を軽くするかは、忘れないでおきたい。